畦道を一緒に歩くと灯りがだんだんともっていった.

自分の生きている世界が後戻りできないほど望んでいた世界とはずれてしまうことを予見できたなら,どうしただろうかと思わないでもない.思わないでもないが,結局のところ,世界というのは不自由なほどに非可逆で,だからこそ完全に非可逆ではないだろうと思い立ち戻り,でもって,もうどこにも戻る世界などないのだとようやく気づき,遠くに行くしかないのだと諦めるようにできているのかね.まいったな.暑かったせいか.夏だな.もう.