7km.距離が伸びない.夕焼けより朝焼けだな.月が見える.

霞と本郷で会議×3.根の部分が朽ちてしまっていると感じた.感じただけで,実際にどうなるかは知らぬ.しかしそう思った.そのことは今日一日ずっと思っていた.

ふと,,漱石の私の個人主義という講演だったか,,晩年に近く,学習院で,火事が済んでもまだ頭巾が必要だといって,用もないのに窮屈がる人に対する忠告をしていたのを思い出した.

漱石が言ったところでは,,,世間と無関係に,好きなことをやっていていいのは世の中がひっくり返るようなことがないときだけだけで,いやしくも人格のある以上,踏み違えて国家の亡びるか亡びないかという場合に,ただむやみに個性の発展ばかり目懸けている人はないはずで,,とかそういう話だった,,そういうことを思い出した.

漱石は恐らくは,子規のことをずっと見ていたはずである.あのイノチガケの生き方に対して,あれほど懸命に自分の死を一点に見つめて生きた子規の死の報を受け,自分は何をすべきかとロンドンで考え,そして帰国後狂ったように書き始めた.彼が行き着いたのは個人主義という考え方であった.そしてその個人主義ですら上記の如くであった.

屋上から空を眺めた.