優しく育てられたヒトは,やはりそういう生き方を自然に選んでいくような気がした.自分を殺して育ったようなヒトは,やはりなかなか難しいことも多い.とか思わぬでもない.結局超克なのか.しかしこの先にあるものは,これほどまでに狂おしいほどまでに果てしなく遠いものであるような.だから結局のところ,人間というのは,動物と超人のあいだに張りわたされた一本の綱であり,深淵のうえにかかる綱であり,ゆえに渡るのも危険であり,途中にあるのも危険であり,ふりかえるのも危険であり,身震いして足をとめるのも危険である.というニーチェっぽいことが言いたくなってみたりするのだろうか.