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料理が美味いのはフランスだったりイタリアなわけですが，中でも雲丹を食わせる（のは日本以外ではここだけだと思うが）シチリア料理は日本人の味覚に実によく合う．しかし別にだからシチリアがいいというわけではなくて，廃墟の如きギリシア劇場と旧い町並みが美しい花に包まれ，しかしニューシネマパラダイスのようにどこか寂れていて，若者はローマに出て行くしかなく，しかしそれでもなお光り輝く地中海が燦燦とそこにあるのがシチリアなのである．
一方メシが不味いから英国が全然ダメだというのも必ずしもそうではないというか，景気も悪くはないので，そこそこニューヨークと同じで大都会にはアベレージで美味い店もあるし，伯爵の領地内で狩りをやってその後の腕のいい調理人が捌いたジビエを暖炉にあたりながら食うと結構イケてるとか，グラスゴーあたりの硬水で淹れた浮ついていない香りのアールグレイとか，一日中歩いた大地のピートの香りが効いたスコッチだとか．そいうものもある．
何が言いたいのかよくわかりませんが，，，