伊坂の重力ピエロ:『ブランコを使い空を飛ぶピエロよりも命がけで祈っていた.重力を消してほしいと祈る.すこしくらい消えても罰はあたらないじゃないかとも思った.頼むよ,と.』

自分の力だけではどうしようもないくそったれのどん底から這い上がるには,道徳も法律も関係ない.そんなものはどうでもいい.そんなものは全部捨てて,犯罪を犯してでも振り切って,踏み切って.だからそうしてはじめて,人間はひょっとしたらようやく重力の如きものから開放され,幸せになれるんだろうな.