寒冷前線が通過して,寒気がシベリアから流れ込む.ずいぶん寒くなった.冬が戻ってきたみたいだ.月が遥かに遠くて遠くて,薄らぼやけて滲んでみえる.
もうじゅうぶんやったと.自分で思うことなんてない.そう思えたら楽なんだろうけど,そう思うことなんて一生ないだろう.なのに,十分やってると言われて,だから,そんなことは絶対にない.と思い,だけど,ほんのスコシだけ,すくわれた気がするのはなぜか.思えば,もうそれ以上に今までだって救われてきたのかもしれない,理由なんてものもなく,不思議だけどそう思った.